竹富島の思い出

　竹富島の朝、海一面に柔らかな雲が映っていました。刻一刻と桃色から金色になります。立っていると、生きていることを圧倒的な力で肯定されるようでした。

この島では、朝五時からお婆さん達が道を掃いていました。島の憲章を立ち上げ、開発に乗らず、島をそのまま引き継ぐことを決意した人達。誇り高い島です。

夜、民宿の人達にジープでヤシガニ狩りに連れて行ってもらいました。罠にかかったヤシガニは大きく青くうごめいていました。

面白いものを見せてあげると言われ、お爺さんはヘッドライトで夜の海を照らしました。銀の魚が一斉に飛び上がり、ダンスのように跳ねました。

ヤシガニは持ち帰り、スタッフが鍋に入れました。グツグツ煮ると鮮やかな赤に。スープが、びっくりする程、美味しかったです。